私たちが保有する2つのとても大きな事業であるBNSF(バーリントン・ノーザン・サンタフェ・レイルロード・コーポレーション)とミッドアメリカン・エナジー(後にバークシャー・ハサウェイ・エナジーに社名変更)は、他の多くの事業とは違った重要な共通の特性を有しています

両者に対する規制は非常に多く、どちらも工場や設備への大規模な投資ニーズは尽きることがありません。またいずれの会社も地域の評判を高め規制を遵守するために効率的で顧客に満足を与えるサービスを提供する必要があります。その代り、両社は将来の資本投資によって合理的と考えられる利益を獲得することが確実に認められるべきです。

鉄道はわが国の将来にとって不可欠のものです。鉄道はアメリカの都市間貨物輸送の42%(トン/マイルで測定)を担っており、BNSFは他の鉄道会社よりも多くの量-業界全体のおよそ28%を扱っています。ざっと計算すればアメリカ全体の都市間輸送の11%以上をBNSFが担っているのです。人口が西部に移っていることを考えると、私が引き受けている割合は若干高まっているかもしれません。23,000マイルに及ぶ線路とそれに付随する橋やトンネル、エンジンや車両を絶えず維持し、改善していかなくてはなりません。

ミッドアメリカンは240万のアメリカの顧客に電力を供給しています。アイオワ、ワイオミング、ユタは最大の事業者で、他の州でも重要な電力供給会社として営業しています。また私たちのパイプラインでは、アメリカの天然ガスの8%を輸送しています。ミッドアメリカンは2002年にノーザン・ナチュラル・ガス・パイプラインを買収しました。その直後において同社のパイプラインとしての業績は43社中最下位でしたが、最近発表された報告書では第2位となることができました。ちなみに第一となったのは私たちが保有する別の会社のカーンリバーです。電力事業についてはミッドアメリカンと比較できる記録があります。私たちはアイオワ州の会社を1999年に買収していますが、それ以降、アイオワ州では電気料金を上げていません。アイオワ州の他の主要電力会社は同じ期間に70%以上の料金を引き上げ、今では私たちの料金を大きく上回っています。

ちゃんと調べてないんだが、ロックフェラーやエンロンの本を読んでいると、アメリカにも、

旅客鉄道株式会社及び日本貨物鉄道株式会社に関する法律
電力事業法

に似た法律があるっぽい。地域独占と価格統制を利用して、ロックフェラーやエンロンは鉄道利用料のリベートや電力トレーディングを行っていた。はっきり書いてないが、バフェットもそこを突いてるな。

鉄道や電力・パイプラインは、土地にべったり張り付いているので、グローバルな競争や新規参入に悩まされることがない。航空機の時代に鉄道?と私なら思ってしまう所だ

サーバンス・オクスリー法が2002年に成立したとはいえ、現実が大きく変わることは見込まれません。監査委員会が監査役の逃げ場をふさぎ、彼らが知っていることや疑わしいと考えていることをはっきりと述べなければ多額の違約金を支払うことになると理解させなくてはならないです。監査委員会がその使命を遂行するには監査役に記録すべきことや株主に報告すべきことに関する4つの質問を投げかけてみることだと私は考えます。

1.監査役が会社の財務諸表の作成についてのみ責任を負う場合、多少なりとも経営者が選んだ方法とは違うやり方で作成を行ったことがあるでしょうか。それは大きな違いであるか些細な違いであるかに関わりません。監査役が何か違ったやり方を取ったのであれば、経営者の論拠と監査役の責任の両方について明らかにしなくてはなりません。その上で監査委員会が事実を評価します。
2.監査役が投資家である場合、彼は報告対象機関の会社の財務的業績を理解するために不可欠な情報について-分かりやすい言葉で-説明していたでしょうか。
3.会社は、監査役自信がCEOであったなら従うものと同じ内部監査手続きに従っているでしょうか。そうでなければ、その違いはどのようなものであり、なぜそれを採用したのでしょうか。
4.監査役は-会計面あるいは業務面のいずれかで-収益や費用をある会計期間から別の会計期間に移すことを狙った、あるいはそうした効果が生じる行為に気づいているでしょうか。

監査役は追い込まれれば自分の義務を果たすでしょう。追い込まれることができなければ、結果は見ての通りです。